光回線を申し込んだあと、多くの人が不安に感じるのが「工事で何をされるのか」という点です。壁に穴を開けられるのか、どのくらい時間がかかるのか、立ち会いは必要なのか——申し込む前に知っておきたいことが意外と多いものです。
結論から言えば、光回線の工事は流れがほぼ決まっており、大がかりな作業になることはめったにありません。引き込みは既にある配管を使うのが基本で、壁の穴あけまで進むケースは限られます。
ここでは、工事当日そのものに絞って、作業の流れ・所要時間・費用・穴あけの有無を、戸建てとマンションに分けて整理します。
光回線の工事は、電柱から光ファイバーを引き込む屋外工事と、光コンセント・ONUを設置する宅内工事の2段階です。当日の所要時間は30分〜2時間、費用相場は2万〜4万円台。引き込みは既設の配管やエアコンのダクトを使うため、多くの場合で壁の穴あけは不要です(2026年7月時点)。
この記事でわかること
- 光回線の工事は「屋外の引き込み」と「宅内の配線」の2段階で進む
- 当日の所要時間は30分〜2時間・立ち会いが必要なのはどんなときか
- 穴あけになるかは引き込みルートの優先順位で決まる(多くは穴あけなし)
- 工事費の相場は2万〜4万円台・実質無料になる仕組みの中身
- 戸建てとマンションで時間・費用・確認事項がどう違うか
公的情報源: 総務省 電気通信消費者情報コーナー/NTT東日本・西日本 フレッツ光(2026年7月時点)
結論を先に書きます
光回線の工事で迷わないための順番は、「①派遣工事か無派遣工事かを確認する →②引き込みルートを立ち会い時に相談する →③穴あけの可否は事前に管理会社へ確認する」の3段階です。この順番を押さえれば、当日に慌てることはほぼなくなります。
そして、工事の中身は事業者が変わっても大きくは違いません。使う設備がNTTの光ファイバー網で共通のため、流れも所要時間も費用相場もほぼ横並びになります。まずは全体像を掴むのが近道です。
- 工事は屋外の引き込み+宅内の機器設置で、当日は30分〜2時間
- 光コンセントが設置済みなら無派遣工事(立ち会い不要)で済むことがある
- 引き込みは既設配管→エアコンのダクト→穴あけの優先順で検討される
- 穴を開ける場合も直径1cmほどで、賃貸は事前の許可が必須
- 他の光コラボへ移るだけなら事業者変更で工事そのものが不要になる
これから申し込む回線を選ぶ段階なら、工事不要で切り替えやすい光コラボから見ておくと、当日の負担も判断も軽くなります。
光回線の工事は「屋外の引き込み」と「宅内の配線」の2段階

まず全体像です。光回線の工事は、電柱から自宅までケーブルを引く「屋外工事」と、室内に機器を置く「宅内工事」の2つに分かれます。この2段階を1回の訪問でまとめて行うのが基本の流れです。
作業員が自宅に来て行う工事を「派遣工事」、来ずに機器の設定だけで開通する工事を「無派遣工事」と呼びます。どちらになるかで、立ち会いの要否も費用も変わります。
屋外工事:電柱から自宅へ光ファイバーを引き込む
最初の工程は、最寄りの電柱から自宅の外壁まで光ファイバーケーブルを架けて引き込む作業です。戸建てなら電柱から直接、マンションなら共用部の設備から各戸へと配線します。
外壁では、引き込み口の金具にケーブルを固定します。ここで室内へどう通すかを判断するのが、後で説明する「引き込みルート」の相談です。屋外工事だけで15分〜1時間ほどが目安になります。
宅内工事:光コンセントとONU・HGWを設置する
室内に入ったケーブルは、壁面の「光コンセント」に接続されます。ここが光回線の室内側の起点です。
続いて、光信号を電気信号に変換するONU(回線終端装置)や、ルーター機能を持つホームゲートウェイ(HGW)を接続します。最後に開通の疎通試験を行い、通信が確認できれば工事完了です。宅内の作業は30分〜1時間ほどが目安になります。
派遣工事と無派遣工事の違い(立ち会いの要否)
作業員が訪問するかどうかで、当日の負担は大きく変わります。判断の軸は「光ファイバーと光コンセントが既に室内まで来ているか」です。
- 派遣工事:引き込みや光コンセント設置が必要な場合。立ち会いが必須
- 無派遣工事:光コンセントが設置済みの場合。機器を送ってもらい自分で挿すだけで開通
フレッツ光から光コラボへの転用や、光コラボ間の事業者変更では、設備を引き継ぐため無派遣で済むことが多くなります。この場合は工事費も抑えられます。
工事当日の流れと所要時間はどのくらいか
派遣工事になった場合の当日の流れを、時間の目安つきで見ていきます。結論として、全体で30分〜2時間、多くは1時間前後で終わります。想像より短いと感じる人が大半です。
作業は「引き込み→光コンセント→機器設置→疎通確認」の順で進みます。立ち会いが必要なのは、この作業中に引き込みルートや設置場所を作業員と相談するためです。契約者本人か、判断を任された家族が在宅している必要があります。
工事当日の所要時間の内訳(派遣工事の目安)
| 工程 | 作業内容 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 屋外の引き込み | 電柱→外壁へケーブルを架けて固定 | 15分〜1時間 |
| 宅内の配線 | 室内へ通し光コンセントを設置 | 15分〜30分 |
| 機器の設置 | ONU・HGWの接続と設定 | 15分〜30分 |
| 疎通の確認 | 通信テスト・開通確認 | 10分〜20分 |
(各社公表値をもとにした一般的な目安・2026年7月時点)
表のとおり、工事の大半は屋外の引き込みに時間がかかります。建物の構造が複雑だったり、電柱からの距離が長かったりすると、上限側に近づきます。
一方、繁忙期(引越しの多い2〜4月)は、工事日そのものが1〜2か月先になることもあります。所要時間ではなく予約の取りやすさで遅れる点に注意が必要です。開通を急ぐなら、早めの申し込みが有効です。
穴あけになるか・ならないかは「引き込みルート」で決まる

工事で最も不安が集まるのが、壁の穴あけです。ここははっきりさせておきます。光回線の引き込みは、既にある通り道を優先して使うため、穴あけまで進むケースは限られます。
作業員は、室内へケーブルを通すルートを次の優先順位で検討します。上から順に使えるかを見て、使えるものが見つかった時点でそのルートに決まります。
- 既設の光コンセント・配管:すでに通り道があり引き込み不要(穴あけなし)
- 電話線の配管:モジュラージャックの配管に光ケーブルを通す(穴あけなし)
- エアコンのダクト:エアコン用の配管穴を通す(穴あけなし)
- いずれも不可のとき:壁に直径1cmほどの穴を開けて通す
多くの場合は既設の通り道で穴あけなし
第一に確認されるのが、既存の光コンセントや配管です。前の入居者が光回線を使っていた住宅では、通り道がそのまま残っていることが多く、引き込み自体が不要になります。
次に見るのが電話線の配管です。固定電話のモジュラージャックにつながる配管に余裕があれば、そこに光ケーブルを一緒に通せます。多くの住宅でこのルートが使われ、穴あけは発生しません。
エアコンのダクトを使うケース
電話配管が使えない場合は、エアコンの配管を通す穴(スリーブ)が候補になります。エアコンのホースが壁を貫通している穴に隙間があれば、そこから光ケーブルを引き込めます。
この方法なら新たに穴を開ける必要はありません。ただし、エアコンの位置と光コンセントを置きたい場所が離れていると、室内で配線が長く目立つことがあります。設置場所は立ち会い時に相談しておくと安心です。
穴あけになるのはどんなときか
既設配管もエアコンのダクトも使えないとき、はじめて壁の穴あけが検討されます。開ける穴は直径1cmほどの小さなもので、防水処理(パテ埋め)まで行うのが通常です。
穴あけを避けたいなら、伝え方が有効です。申し込み時と立ち会い時の両方で「穴あけなしのルートを優先してほしい」と伝えるだけで、判断が変わります。事前に配管の状況を確認しておくと、当日はさらにスムーズです。
マンションで配線方式が気になる人は、マンションの配線方式の確認方法もあわせて参考にしてください。
工事費用の相場と「実質無料」の仕組み
費用の話に移ります。光回線の標準工事費は、戸建てで2万〜4万円台、マンションで1万5千〜3万円台が相場です。事業者によって金額に幅があります。
主な事業者の標準工事費(戸建ての目安・2026年7月時点)
| 事業者 | 戸建ての標準工事費 |
|---|---|
| フレッツ光・ドコモ光 | 22,000円 |
| So-net 光(1ギガ/10ギガ) | 29,040円 |
| ソフトバンク光 | 31,680円 |
| auひかり | 41,250円 |
| NURO 光 | 44,000円 |
(各社公式サイトの公表値をもとに整理・マンションは上記より安い場合が多い)
金額だけを見ると負担が重く見えますが、実際には分割払いと「実質無料」キャンペーンで軽くなるのが一般的です。ここを理解すると、費用の不安はかなり解けます。
分割払いと「実質無料」の中身
標準工事費は、24回や36回の分割払いを選べます。さらに多くの事業者が、分割払いと同額を毎月割り引くキャンペーンを行っています。
この割引を満額受け取ると、工事費の負担が相殺されて実質無料になります。ただし注意点があります。割引は毎月少しずつ適用されるため、割引期間の途中で解約すると、残りの工事費が一括で請求されます。実質無料は「一定期間使い続けることが条件」だと理解しておくのが安全です。
工事費相当の割引でコストを抑えたいなら、光コラボの料金と提供条件を先に確認しておくと比べやすくなります。So-net 光は工事費割引の対象条件を公式で確認できます。
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戸建てとマンションで工事はどう違うか

同じ光回線でも、住まいの種類で工事の中身は変わります。戸建ては引き込みが1軒単位、マンションは共用設備からの分岐という違いが、時間・費用・確認事項に効いてきます。
戸建てとマンションの工事の違い(目安・2026年7月時点)
| 項目 | 戸建て | マンション |
|---|---|---|
| 所要時間 | 約1〜2時間 | 約1時間〜1時間半 |
| 費用相場 | 2万〜4万円台 | 1万5千〜3万円台 |
| 工事の起点 | 電柱から直接引き込み | 共用設備から各戸へ分岐 |
| 事前確認 | 提供エリアの判定 | 建物の配線方式・導入状況 |
マンションは「配線方式」で工事の中身が変わる
マンションでまず確認したいのが、建物にどう光回線が来ているか(配線方式)です。光配線方式・VDSL方式・LAN方式のどれかで、開通までの手続きや速度が変わります。
すでに建物に光回線が導入済みなら、共用部から各戸への配線だけで済み、工事は軽くなります。導入されていない場合は、管理組合の承認が必要になり、開通までの日数が延びることがあります。詳しくはマンションの配線方式の確認方法で整理しています。
賃貸は「大家・管理会社の許可」が前提になる
賃貸住宅(戸建て・マンションとも)では、工事の前に大家さんや管理会社の許可が要ります。壁への固定や、万一の穴あけが建物に手を加える行為にあたるためです。
許可なく工事を進めると、退去時のトラブルにつながりかねません。申し込み前に許可を取っておくのが確実です。工事そのものを避けたい場合は、工事不要で使える回線の選び方も選択肢になります。
工事前に確認・準備しておくこと
最後に、当日つまずかないための準備をまとめます。準備の8割は「エリア確認」と「立ち会い者の確保」で決まります。
- 提供エリアに入っているかを申し込み前に判定する
- 工事当日に立ち会える人と日程を確保する
- 光コンセントの設置場所と家具の移動を想定しておく
- 賃貸なら大家・管理会社の許可を取っておく
第一に、提供エリアの判定です。特にNURO光やauひかりのような独自回線はエリアが限られます。申し込んでからエリア外と判明すると、時間を無駄にします。
第二に、立ち会い者の確保。派遣工事は契約者本人か、判断を任された家族の在宅が必要です。所要時間を見て、余裕のある日を選んでください。
第三に、設置場所の想定。光コンセントや機器を置く場所の近くに、コンセント(電源)があるかを見ておきます。家具でふさがっている壁だと、当日に移動が必要になります。
なお、他の光コラボへ移るだけなら、そもそも工事が不要なケースがあります。設備を引き継ぐ事業者変更なら、承諾番号を取得して申し込むだけで切り替わります。手続きの流れは光回線の乗り換え手順で解説しています。
よくある質問
光回線の工事について、特に質問が集中する点を整理します。
Q1:光回線の工事にはどのくらい時間がかかりますか?
派遣工事の場合、当日の作業は30分〜2時間が目安です。多くは1時間前後で終わります。戸建ては約1〜2時間、マンションは約1時間〜1時間半が目安になります。
時間の大半は屋外の引き込みにかかります。建物の構造や電柱からの距離によって、上限側に近づくことがあります。
Q2:工事で壁に穴を開けられますか?
多くの場合は穴あけなしで工事できます。引き込みは、既設の配管→エアコンのダクトの順で検討され、これらが使えれば穴は開きません。
いずれも使えないときに限り、直径1cmほどの小さな穴を開けます。穴あけを避けたい場合は、立ち会い時に「穴あけなしのルートを優先してほしい」と伝えてください。
Q3:工事に立ち会いは必要ですか?
派遣工事では立ち会いが必要です。引き込みルートや機器の設置場所を作業員と相談するため、契約者本人か、判断を任された家族の在宅が求められます。
光コンセントが設置済みで無派遣工事になる場合は、立ち会い不要です。機器を送ってもらい、自分で接続するだけで開通します。
Q4:工事費が「実質無料」とは、無料という意味ですか?
厳密には無料ではありません。工事費を分割払いにし、同額を毎月割り引くことで負担を相殺する仕組みです。
割引は毎月少しずつ適用されるため、割引期間の途中で解約すると、残りの工事費が一括請求されます。一定期間の継続利用が条件だと理解しておくと安全です。
Q5:賃貸でも光回線の工事はできますか?
できますが、事前に大家さん・管理会社の許可が必要です。壁への固定や万一の穴あけが、建物に手を加える行為にあたるためです。
許可が取りにくい場合や工事を避けたい場合は、コンセントに挿すだけで使えるホームルーターなど、工事不要の回線を検討する方法もあります。
Q6:工事なしで光回線を使うことはできますか?
条件によっては可能です。光コンセントが設置済みなら無派遣工事で、機器を挿すだけで開通します。フレッツ光からの転用や光コラボ間の事業者変更でも、工事なしで切り替えられることが多くなります。
一方、光回線そのものが引かれていない住宅では、新たに引き込み工事が必要です。工事を避けたい場合は、モバイル回線やホームルーターが代替になります。
まとめ
光回線の工事は、流れと優先順位を先に知っておくだけで、不安の大半が解消します。当日は屋外の引き込みと宅内の配線を1回で行い、30分〜2時間で完了するのが一般的です。
- 工事は屋外の引き込み+宅内の機器設置の2段階で、当日は30分〜2時間
- 光コンセントが設置済みなら無派遣工事(立ち会い不要)で済むことがある
- 引き込みは既設配管→エアコンのダクト→穴あけの優先順で、多くは穴あけなし
- 工事費は戸建て2万〜4万円台・分割と割引で実質無料になる仕組み
- 賃貸は事前の許可が必須・光コラボへの事業者変更なら工事そのものが不要
工事は身構えるほど大がかりではありません。引き込みルートを立ち会い時に相談し、賃貸なら先に許可を取る。この2点を押さえれば、当日はスムーズに進みます。費用・キャンペーンの条件は改定されることがあるため、申し込みの前に必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。
工事の負担を抑えて切り替えたいなら、工事不要の事業者変更に対応した光コラボが候補になります。まずは料金と提供条件を確認してみてください。
So-net 光 S/M/L の申し込み条件を公式で確認する(PR)詳細はリンク先をご確認ください
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※本記事は各通信事業者および総務省・NTT東日本/西日本の公開情報をもとに2026年7月時点で整理したものです。工事費・所要時間・キャンペーン・引き込み方法は建物の構造や契約内容、事業者によって異なり、内容は改定されることがあります。工事や申し込みの前に、必ず各事業者の公式サイトで最新の条件をご確認ください。賃貸物件では大家・管理会社の許可が必要です。契約トラブルに関する判断は、必要に応じて消費生活センター(消費者ホットライン188)等へご相談ください。

